2014年6月24日火曜日

ヒメコバチ科 Tetrastichinae亜科 Melittobia sp. 深度合成

腹部の形状が違う2頭を深度合成してみた。しかしどちらもメスのように感じる。1頭はオスでした。

6月27日、28日追記:新たにezo-aphidさんより情報をいただきました↓
  1. 送粉性ハチ類に対す る最も驚異的な害虫の1つ(提供資料より)
  2. 13種(14種)の小属(コメント欄参照)
  3. M. acasta (Walker), australica Girault, clavicornis (Cameron)  4種のうちclavicornis (Cameron)  の可能性が高い。←後の調べでaustralica Giraultのオスも長翅型であるようです。よってタイトルを元に戻しました。
6月26日追記:ezo-aphidさんのおはからいで上條先生よりMelittobia属であると教えて頂きました。ありがとうございます!その他にもいろいろ教えて頂きました↓
  1. 日本からは4種記録
  2. 寄主は主としてアナバチ、ハナバチなどの有剣類
  3. 他に蛾、ハエ、甲虫に広く寄生
  4. 多寄生で1寄主から非常に沢山羽化する。雄はわずか
  5. 雄は触角の柄節(scape) が先端に向かって極端に太くなっているので区別は容易
金属的な青緑色のヒメコバチと違い地味 ♀


ロボット掃除機ルンバのような薄い頭部 ♀


単眼は正面向いている ♀

こちらは上の個体と違いオスかな?と思わせた個体の頭部
オスでありました!
「触角の柄節(scape) が先端に向かって極端に太くなっている」上條先生より


分かりにくいですが顎

左はメス。右はオスと思われた個体。差異は無いように思う
差異はありました(^^;; 


産卵管が見えるメス

産卵管


オスだと期待した個体。腹部が扁平


産卵管は見えないもののメスっぽい雰囲気。さて←オスでした

背面。どちらの個体も体長約1.1〜1.2mmくらい ♂

悩ましい背面、なにやつ.. ♂



6月22日撮影

8 件のコメント:

  1. いいお知らせです。先生におすがりしたところ、次のようなお返事を頂きました。
    「お見立ての通り Tetrastichinae で、Melittobia という属です。日本からは4種記録されています。合成画像が鮮明ですので種の見当がつくかもしれませんが、文献が手元になくて同定はできません。寄主は主としてアナバチ、ハナバチなどの有剣類ですが、このほか蛾、ハエ、甲虫に広く寄生しますので、寄主の推定は困難です。多寄生で1寄主から非常に沢山羽化してきますが、雄はわずかしかいません。雄は触角の柄節(scape) が先端に向かって極端に太くなっているので区別は容易です。上から4番目の画像が雄で、太い柄節がよく撮れています。」
    ・・・・・・押し入れの隅に竹筒トラップの置き忘れはありませんかぁー。

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    1. いや〜ありがとうございます。
      2日ほど留守にしておりまして昨日、深夜の帰宅途中の電車の中で一人、コメントを見て、ほくそ笑んでおりました(^^

      Tetrastichinae大当たりでしたね!留守の間にも大発生は続いていたようで1000頭は越えてそうです。しかし寄主は全く見当がつかないです。あるとすればノシメマダラメイガが5月にも同じ部屋でちらほらと羽化が見られた事ぐらいです。ここも何とかスッキリさせたい所です。

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  2. Melittobiaについて少し調べました。たった13種の小属で、国内向けに(初頁だけですが)こんな解説がありました。この分布記録から見ると、M. acasta (Walker), australica Girault, clavicornis (Cameron) が候補でしょう。

    www.jppa.or.jp/shuppan/images-txt/20100612.pdf

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  3. いいですねぇー、人生の中でそうそうあることではありません(深夜の電車でひとりほくそ笑む、なんて)。お役にたててうれしいです。この文献では14種のようです。
    Dahms, E. C. 1984a. Revision of the genus Melittobia (Chalcidoidea; Eulophidae) with the description of seven new species. Memoirs of the Queensland Museum 21(2):271-336.

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  4. 画像を探してみたところ、雄の acasta、australica が見つかりました。 [ Melittobia zookeys ]で検索すると ZooKeys 181: 45–51 のFig.1 に両者の短翅型が見られます。長翅型はいないものと仮定すると、このどちらにもあたらないので、残る1種 clavicornis (Cameron) の可能性が高くなりました。・・・・・さて、どうでしょうか。

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    1. ありがとうございます!
      いつもながら的確な資料を探して来られるのに頭が下がります。日本語の解説があったのにも驚きました。害虫なんですね!短翅型
      、複眼が小さく、なかなか面白い存在ですね。念のため”?”つきでclavicornis (Cameron)採用させていただきました(^^

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  5. すみません。いつもの早とちりで、見落としがありました。和文解説の australica モノクロ写真に、雄の長翅型が載っていますので、仮定は不成立です。ということで、やはり Dahms,(1984)で調べなくちゃダメですね。

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  6. おはようございます。
    つまりはaustralica Girault, clavicornis (Cameron) のいずれかの可能性があるんですね。
    お調べいただき、ありがとうございます。

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