腹部の形状が違う2頭を深度合成してみた。しかしどちらもメスのように感じる。1頭はオスでした。
6月27日、28日追記:新たにezo-aphidさんより情報をいただきました↓
- 送粉性ハチ類に対す る最も驚異的な害虫の1つ(提供資料より)
- 13種(14種)の小属(コメント欄参照)
- M. acasta (Walker), australica Girault, clavicornis (Cameron) 4種のうちclavicornis (Cameron) の可能性が高い。←後の調べでaustralica Giraultのオスも長翅型であるようです。よってタイトルを元に戻しました。
6月26日追記:ezo-aphidさんのおはからいで上條先生よりMelittobia属であると教えて頂きました。ありがとうございます!その他にもいろいろ教えて頂きました↓
- 日本からは4種記録
- 寄主は主としてアナバチ、ハナバチなどの有剣類
- 他に蛾、ハエ、甲虫に広く寄生
- 多寄生で1寄主から非常に沢山羽化する。雄はわずか
- 雄は触角の柄節(scape) が先端に向かって極端に太くなっているので区別は容易
金属的な青緑色のヒメコバチと違い地味 ♀
ロボット掃除機ルンバのような薄い頭部 ♀
単眼は正面向いている ♀
こちらは上の個体と違いオスかな?と思わせた個体の頭部
オスでありました!
「触角の柄節(scape) が先端に向かって極端に太くなっている」上條先生より
オスでありました!
「触角の柄節(scape) が先端に向かって極端に太くなっている」上條先生より
分かりにくいですが顎
左はメス。右はオスと思われた個体。差異は無いように思う
差異はありました(^^;;
差異はありました(^^;;
産卵管が見えるメス
産卵管
オスだと期待した個体。腹部が扁平
産卵管は見えないもののメスっぽい雰囲気。さて←オスでした
背面。どちらの個体も体長約1.1〜1.2mmくらい ♂
悩ましい背面、なにやつ.. ♂
6月22日撮影
いいお知らせです。先生におすがりしたところ、次のようなお返事を頂きました。
返信削除「お見立ての通り Tetrastichinae で、Melittobia という属です。日本からは4種記録されています。合成画像が鮮明ですので種の見当がつくかもしれませんが、文献が手元になくて同定はできません。寄主は主としてアナバチ、ハナバチなどの有剣類ですが、このほか蛾、ハエ、甲虫に広く寄生しますので、寄主の推定は困難です。多寄生で1寄主から非常に沢山羽化してきますが、雄はわずかしかいません。雄は触角の柄節(scape) が先端に向かって極端に太くなっているので区別は容易です。上から4番目の画像が雄で、太い柄節がよく撮れています。」
・・・・・・押し入れの隅に竹筒トラップの置き忘れはありませんかぁー。
いや〜ありがとうございます。
削除2日ほど留守にしておりまして昨日、深夜の帰宅途中の電車の中で一人、コメントを見て、ほくそ笑んでおりました(^^
Tetrastichinae大当たりでしたね!留守の間にも大発生は続いていたようで1000頭は越えてそうです。しかし寄主は全く見当がつかないです。あるとすればノシメマダラメイガが5月にも同じ部屋でちらほらと羽化が見られた事ぐらいです。ここも何とかスッキリさせたい所です。
Melittobiaについて少し調べました。たった13種の小属で、国内向けに(初頁だけですが)こんな解説がありました。この分布記録から見ると、M. acasta (Walker), australica Girault, clavicornis (Cameron) が候補でしょう。
返信削除www.jppa.or.jp/shuppan/images-txt/20100612.pdf
いいですねぇー、人生の中でそうそうあることではありません(深夜の電車でひとりほくそ笑む、なんて)。お役にたててうれしいです。この文献では14種のようです。
返信削除Dahms, E. C. 1984a. Revision of the genus Melittobia (Chalcidoidea; Eulophidae) with the description of seven new species. Memoirs of the Queensland Museum 21(2):271-336.
画像を探してみたところ、雄の acasta、australica が見つかりました。 [ Melittobia zookeys ]で検索すると ZooKeys 181: 45–51 のFig.1 に両者の短翅型が見られます。長翅型はいないものと仮定すると、このどちらにもあたらないので、残る1種 clavicornis (Cameron) の可能性が高くなりました。・・・・・さて、どうでしょうか。
返信削除ありがとうございます!
削除いつもながら的確な資料を探して来られるのに頭が下がります。日本語の解説があったのにも驚きました。害虫なんですね!短翅型
、複眼が小さく、なかなか面白い存在ですね。念のため”?”つきでclavicornis (Cameron)採用させていただきました(^^
すみません。いつもの早とちりで、見落としがありました。和文解説の australica モノクロ写真に、雄の長翅型が載っていますので、仮定は不成立です。ということで、やはり Dahms,(1984)で調べなくちゃダメですね。
返信削除おはようございます。
返信削除つまりはaustralica Girault, clavicornis (Cameron) のいずれかの可能性があるんですね。
お調べいただき、ありがとうございます。