2011年10月31日月曜日

シマバエの1種

ひと雨ごとに冬が近づいて来る。夏にはいろんなムシを招いてくれた
メランポジウムも寂しいかな今は色が随分と、くすんで訪れるムシもめっきり減った。

原色の黄色がまぶしかった7月23日に撮った写真。そろそろ、鼻がツンと冷気に触れ
あったかいものに幸せを感じる季節が来る。夏の暑さを思い出すと少しセンチに
なる今日この頃であった。

11月31日追記:ezo-aphidさんよりシマバエであっているということで
タイトルより”?”を外しました。いつもありがとうございます。

このころのメランポジウムは本当に奇麗だった。色がくすみ枯れて行くのは仕方ないが、やはり寂しい。

花には蝶。というイメージがあるが以外にハエが多いなと思う。個人的にはハエの方が好きかもしれない。

別の個体。腹部が上にくらべ随分と小さかった。

何とも言えない顔。撮影中楽しませてくれた。

2011年10月30日日曜日

キバガ科 チャマダラノコメキバガ (Hypatima sp.)

ぱらぱらと小雨。メダカに餌をやっていると壁になにやら
ついている。ゴミかムシか?じっと見ても良くわからない。
ゴミにしては左右対称だ。ひょっとしてムシか?

どうやら蛾の様だ。体長約9mm。レンズを通しても頭がどっちか分からない。
モニタで確認して、ようやく向きが分かった。

芽のついた小枝を束ねたようなディテール。細部まで徹底した擬態に感服だ。
それにしても、この手の蛾の名前はわたしにはさっぱりです。


11月7日追記:ezo-aphidさんの計らいにより種名がわかりましたのでタイトル変更しました。
キバガの分類屋さん、大阪の上田さん、ezo-aphidさん、有り難うございました。
「日本の鱗翅類」に掲載)。年2回以上発生しているようだが、秋口にブナ科植物の葉を
綴っている幼虫をみつけることが多い。」とのことです。
近似属を含めると120種。気が遠くなります(^^;;


10月31日追記:ezo-aphidさんより教えて頂きタイトル変更しました。
ありがとうございます。



薄灰色の壁にとまっていたから発見できたと思う。

頭部から。最初、こっちが尾だと思った。

横から見ると、なかなか鋭利なフォルムで格好いい。

どこも痛んでいなさそうな奇麗な個体だった。とさかのようなものは飾り?


クズノハチビタマムシ

クズの葉に何やら黒いもの。ムシかな?レンズを向けると
蒔絵のような美しい模様の甲虫。上から何枚か撮り、アングルを
変えようとすると、気付かれたかピンと何処かに弾けとんだ。
もう見つからなかった。

次の日、幸いにも同じ場所で発見。横の絵を何枚か撮った後
正面から撮ろうとすると、やはり弾けとんだ、真横に。
しかし、それは予想の範疇。ちゃんと左手で受け、葉上に戻そう
とするとぷ〜んと翅を出して飛んで行った。その手があったか。
もう見つからなかった。

次の日、気温が上がった為か、あちこちの葉上で見つける。
余り刺激を与えずに、そろりと撮影して、やっと正面からの
写真が撮れた。
1日1アングルしか撮らしてくれないクズノハチビタマムシでした。


1匹でここまで葉を食べたのなら、凄いと思うが実際はどうなんだろう。体長約4mm弱。


初日。上からの写真のみ。漆塗りに金銀を施した蒔絵の様。やるなチビタマムシ。

2日目。横からの写真のみ。撮影に気付いてヒョコヒョコ歩いている最中です。

3日目。ようやく正面から撮れた。口周りの構造がハムシと違うような感じ。
白い糸のようなものはクズの葉を食べる時についたクズの葉の毛でしょう。


右前脚を上げバイバイ!としてくれそうな雰囲気を持つムシでした。

2011年10月29日土曜日

ヒトリコゲチャハエトリ

庭でじっと座って地面を見る。何かいないかな。
小さい小さいハエトリグモがいた。2mm程か。
よく見ると30センチ四方5、6匹いる。

そのうちの少し大きめ(3mm)の個体が獲物を捕また。
おいおい兄弟じゃないのか!
つぶらな瞳で可愛らしいハエトリ。しかしやはり蜘蛛。
フタリコゲチャハエトリ(^^;;が自然の厳しさを教えてくれました。

ぱっと見たとき、そりゃ、あかんと思いましたが。厳しいですね。

自然界ではやはり大きい個体が生存競争では有利なんですね。ちなみに右下の赤い点はダニです。

最初、幼体かと思いましたがこの種はみな小さいんですね。名前のヒトリって何だろう。

2011年10月28日金曜日

イヌビワオナガコバチ

5mm以下の小さなムシは目の前で動かない限りなかなか見つけられないと思う。
気付かなければ、無いに等しいムシの営みが、これほどまでに深く、面白いとは
想像できなかった。何十年も!

身近にこんな驚きの生態のムシが居るんだ!おちゃたてむしさんのブログ
とても新鮮で感動した。イヌビワオナガコバチの存在もそこで知った。

最近ムシ撮りに行く公園にイヌビワの木が一本あった。どれどれ、と見ていると
小さな短い線がイヌビワの実についている。これがイヌビワオナガコバチか。
思った以上に小さい。2mmほど。注射針のような長いものは産卵管が収まる鞘の
ようなものと知ってとても感動した。何と巧みなデザインであろうか。

イヌビワにとって種子を残す為に必要なイヌビワコバチ。そのイヌビワコバチに
寄生するイヌビワオナガコバチ。名前が似ていて混乱しそうだが、それらの生態は
とても面白い。知らないよりは知った方が楽しい。何かに気付くことは自分を取り巻く
世界が広がる事じゃないかな。と思う。

異様に長い産卵管。でもデザインとして破綻していないところが恐れ入る。

非常にメタリックな外観。腹部に脚が写り込んでいる。細い産卵管も見える。

別の個体。反射の加減かステンドグラスのような鮮やかな色合い。

イヌビワコバチの産卵場所を探し、そこに産みつける様だ。その嗅覚?は凄いと思う。

長い産卵管が刺さっているため多少の事では動かない。小さいけど撮りやすい被写体。

正面からの写真は触覚が邪魔であまり面白くないかも。

2011年10月27日木曜日

オジロアシナガゾウムシ

クズの葉の上に、ちょこんと佇んでいた。鳥の糞にそっくりな
オジロアシナガゾウムシ。10月も終わりなのにまだ居るものなんですね。
ゾウムシは普段あまり遭遇しなくてブログ初登場です。

直ぐに動けないであろう脚のたたみ方。

のっそりと撮影に気付いて起ち上がった。

触覚の先端まで気を抜かないデザイン。素晴らしい。


鳥糞に似た哀愁漂う背中...。
鳥の目から見ると、あの脚のたたみかたとカラーリングにもちゃんと意味があるんですね。糞に徹してます。

2011年10月26日水曜日

アミガサハゴロモ

今日ドンと気温が下がった。さむい。漢字で書くほど、寒くはないが。

アミガサハゴロモの成虫を見つけた。レンズを向けるとノソノソと動く。
ムシ達の動きも何だか鈍い。撮りやすいのは良いがブログの種も先細り
していくのかなと思う今日であった。

正面から見ると翅が結構、横広がりなんですね。

今年は幼虫に会えませんでした。来年こそは。

ちょうど1月前に撮った別の個体。羽化して間もないのか粉がいっぱい。

頭部のボリュームに対してかわいい脚。

2011年10月25日火曜日

ミニパピルスをパトロール?するハチ2種

睡蓮鉢のミニパピルスには寄生されたアブラムシの黒化したマミーが
点在している。羽化を待っているのだが全く変化無し。

ここ数日、ミニパピルスにつくアブラムシの周りをチョコマかと歩いている
小さなハチを見つけた。アブラムシの背中に乗ったりしている!!
撮らなければ!しかしアブラムシとの2ショットは無理だった。

体長約2mm弱、常に動き回り、すぐに飛んで行って見失う。つねにアブラムシに
接触している訳ではなく、その周辺をうろうろしている。アブラムシのマミーに
くらべ大きい。山岸先生の寄生蜂の解説を見るも余りにも判断材料が少なすぎて
特定出来ないが、コガネコバチ科あたりかなと思う。早くマミーから私が観察している
時に都合良く出て来て正体を現して欲しい。

11月7日追記:上條先生により3枚目はコガネコバチ科 Pachyneuron属であると
教えて頂きました。ありがとうございます。ezo-aphidさんお計らいありがとうございました。

10月26日追記:ezo-aphidさん、おちゃたてむしさんより写真の1、2、4枚目は
トビコバチ科、3枚目はコガネバチ科ではないかと教えて頂きました。また
ezo-aphidさんよりアブラムシに寄生するのはアブラコバチ(ツヤコバチ科)で
あると教えて頂きました。ありがとうございます。
また、それにともないタイトルも変えました。


見つけよう、という意思が無ければ気付かない大きさ。常に動いている。トビコバチ科

パピルスの葉の先端に向かって歩きUターンする瞬間に奇跡的にピントがあった。トビコバチ科

見る角度によっては地味な色なのに。
この写真だけ別種コガネコバチ科Pachyneuron属のようです。

ウォーターマッシュルームの林にて。手前に茎があり画像がボケている。
反射により奇麗な金属色。トビコバチ科

2011年10月24日月曜日

ナナホシテントウ

7月10日よりブログを始めて3ヶ月ちょっと。長く続ける為には
息抜きも必要。ということで今日はセイタカアワダチソウの
黄色い花にとまっていた特に珍しくもないナナホシテントウです。
朝晩ずいぶんと冷えてきましたが昼は気温が上がり久々に蚊に刺されました。

花の中にレンズを突っ込んでの撮影で絵が黄色っぽいです。

アブラムシを探しているのか花の中を行ったり来たり。

2011年10月23日日曜日

ハラクロコモリグモ

草地でチョロチョロと走っているクモがいた。1.2cmほどだろうか。
そっと逃げ出されないようにレンズを構える。上から見ると地味なクモ
だが正面から撮ると、ゴリラっぽい。

すぐに名前が分かると思いきや、なかなか分からない。最初、コクサグモかな
と思ったが微妙に模様が違う。もうゴリラグモで良いのではないか。駄目か。

10月24日追記:そらさんよりハラクロコモリグモではないかと教えて頂きました。
確かに画像の特徴が一致しますのでタイトルを変更しました。有り難うございます。


巣らしきものは無い様だ。

何となくゴリラっぽいと思うのは私だけでしょうか。

クモによって眼の大きさ配置が微妙に変わっているのが面白い。

2011年10月22日土曜日

睡蓮

ホームセンターの特売で買った睡蓮が2つめの花を咲かせた。
熱帯性らしいが今の気温でも開花する様だ。

じっと見つめていると心が洗われるような清らかさがある。
じっと下の方を見るとクワイクビレアブラムシ?がびっちり。
クサカゲロウの幼虫が居ない今、繁殖し放題だ。


余計かもしれないが雨でアブラムシが流れてしまった向日葵にいた
テントウムシの幼虫を放った。良いのか悪いのか分からないけれど...。


朝にしか咲かないんですね。1番に開花した花は萎れました。

大中小、にぎやかな事です。この種は寄生蜂にやられないのかマミーが1体も居ない。

人為的に連れて来られたテントウムシ幼虫。

早速アブラムシを餌にしておりました。

2011年10月21日金曜日

ヒラタアブ卵と幼虫

クサカゲロウ幼虫が居なくなったビオトーブのミニパピルスには
再びアブラムシが繁殖していた。ふとミニパピルスの葉を見てみると
白い細長い卵。なんだろう?楽しみにしていると翌日、すでに空っぽ。
舐めるようにミニパピルスを見る。いた!!

以前ショクガタマバエの幼虫をヒラタアブ幼虫と間違っていたが
今回はヒラタアブの幼虫だろう。あちこちに体液を吸われ、ひからびた
アブラムシが点在している、幼虫は2匹確認で来た。

体は透明で内蔵?が透き通って見える。全身粘度があるためか
接触するアブラムシが引っ着いていく。ピンセットで少し刺激すると
口から粘液のような糸を吐き、パピルスの茎を走った。
ただでさえ昆虫は地球外生命体の香りがするのに、この幼虫の佇まい
ときたら...。例によって画質は悪いですが動画も掲載します。
今回も効果音(遊んでます^^;;)入りです。不必要な方はボリュームを
お切り頂く事をお勧めします。

白くて細い奇麗な卵。

アブラムシの居るのを確認して産卵するのでしょうね。

透明な体を通して見られるモノは何だろう。面白い。

葉の根元で身を隠す。

繁殖していたアブラムシは殆ど居なくなりました。

--------------------ヒラタアブの幼虫--------------------

効果音で遊んでますので不要な方はボリュームを切る事をお勧めします。


2011年10月20日木曜日

シナホソカトリバエ

以前より翅があるのに地面を忙しく動き回っているハエが庭に居る。
何度も撮ろうと思うのだがファインダーから直ぐに消えてしまう。
このハエを撮るのを諦めた。

今は秋。気温が随分と下がった為か地面を忙しく走り回っていたこのハエも
動きが随分ゆっくりになっている。ふふふ。ようやく写真に納める事が出来た。

レンズを地面にこすりつけての撮影で像が安定していたため
微妙な顔の動きが確認出来た。複眼を含め意外に柔軟に動くものだと
感心した。(gifアニメにしました。)

10月20日追記:そらさんとezo-aphidさんによりシナホソカトリバエであると
教えて頂きましたのでタイトルを変更します。
またezo-aphidさんより羽化する際、蛹殻を破るため頭部の額嚢という袋を張り出した
状態を元に戻す動作であると教えて頂きました。1つ賢くなりました。有り難うございます。
額嚢が収まった状態はそらさんのブログで確認出来ます。




身を隠す為かゆっくり草に移動していった。地面に立ち止まっている事はあまり無かった。

肉食系の面構え。体長は約5mm弱。

地面に居たり頭を下にしているのは獲物がそこにいるから?

肉食系のハエは格好良い。私は大好きです。

顔を動かしているのはフラッシュの光に反応して?
蛹殻を破るため、あるいは土中より土を押し上げて羽化する為の額嚢という袋を元に戻しているようです。