アブラムシLachnus属を捕食するヒラタアブ幼虫を見るのは初めて。アブラムシと同じで、この幼虫も大きい。
このアブラムシは何かあれば直ぐにコロニーごと移動してしまい継続しての観察がなかなか上手くいきません。
今回の現場も数日後には、もぬけの殻でした。
2014年1月10日追記:画像4点追加。ezo-aphidさんより情報を頂き(コメント欄ご覧下さい)成虫が良く似たマルヒラタアブ Didea fasciataの写真を撮影されているフッカーSさんのサイトにリンクを張っておきます→こちら
2014年1月09日追記:種名が分かりましたのでタイトル改変しました。→こちら
Lachnus属専門に捕食するなら種名も絞れそうですが...
ヘリヒラタアブ属 Didea alneti (FALLEN, 1817)
なんとも言えない模様
この状態で体長約9mm.右下のアブラムシはマミー
11月15日撮影 新開公園
11月15日撮影 新開公園
上の木より 200mほど離れた場所。どちらもウバメガシ。同種の卵とおもいます
細かいワイングラスのような突起が並ぶ卵。長さ約1.2mm
こちらのヒラタアブ幼虫、体長約3mm
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjvy7vsMWzMy5CdFeorgyATKRNOhWRFcFXoroiZk7TUDE4ehePCOLLhayNkkIuP_trD57LIo5QOGRfv3O2Gk_6EYWfe87_hnyR5xvljjKwdmh0cQgGAQv5RLx3Dftp8HLX-w7BA7meZqYgf/s640/Syrphinae20131115010.png)
こちらは約5mm
腹部側面は多分、ヒラタアブ幼虫にやられたのではないかと
関係ないかもしれませんが現場近くで腹部が凹んだヒラタアブを見ました。この1枚だけで逃げらる
体長約12mm
どうも関係なかったようです
どうも関係なかったようです
11月18日撮影 新開公園
がっちりと吸い付く(かじりつく?)ヒラタアブ幼虫
ヒラタアブ幼虫の体皮にはアブラムシの体液や角状管からの粘液らしきものが所々ついている
体長約7mm
きっと前蛹状態の幼虫。ほとんど動かず。体長約10mm
ツヤツヤ感が無くなり、つや消しに
ヒラタアブ幼虫が2頭いるとアブラムシは逃げてコロニーはガラガラ
11月28日撮影 新開公園
何者か調べたくて持ち帰りました
今まで撮影出来なかった後気門をパチリ
拡大
12月8日撮影
羽化前の状態です。最初に比べ随分と色目が濃くなっています
シャーレーの裏側から。脚が見えています。翌日、アブが出て来ました→こちら
2014年1月8日撮影
10日後・・・
10日後といっても同じ場所には既にコロニーは無く、別のウバメガシにて同種の幼虫を見つけた
アブラムシが大きいだけに蛹までに必要となる捕獲数は多く無いのかな
体長約7mm
きっと前蛹状態の幼虫。ほとんど動かず。体長約10mm
ツヤツヤ感が無くなり、つや消しに
ヒラタアブ幼虫が2頭いるとアブラムシは逃げてコロニーはガラガラ
11月28日撮影 新開公園
そして蛹へ・・・
今回、何かと忙しく細かい記録をつけておりませんm(_ _)m
今まで撮影出来なかった後気門をパチリ
拡大
12月8日撮影
羽化前の状態です。最初に比べ随分と色目が濃くなっています
シャーレーの裏側から。脚が見えています。翌日、アブが出て来ました→こちら
2014年1月8日撮影
なかなかの迷彩模様で、強面(こわもて)ですねー。
返信削除アブラムシの生息場所によって、それを好むヒラタアブ類は限られるとのことですが・・・・・・。
蝶蛾類の幼虫と同様に、種ごとに特異的な模様を持つはずですが、「成虫ー幼虫」の関係は判っていないようです。属の分類には、お尻のボタン(1対の後気門)の形が役に立つそうなので、追加しておくと参考になると思います。これは珍しく2個が分離していますね。
こんばんは
削除後気門ですか...。普段なら意識して撮影するのですが今回は手を抜いてしまいました。翌日、蛹を探しに。あれば持ち帰ろうと行きましたが幼虫の姿も消え空振りに終わりました。
ご苦労さまでした。
返信削除cinii で 「Didea alneti 」を検索すると幼虫の手描き図が見られます。側面から見ると背中が大きくへこんでいて、ずいぶん状態の悪い個体を描いたもんだと、見ていました。ところが、フッカーSさんのところでマルヒラタアブを見たら、よく似た印象の幼虫写真が載っていました。ネットで「Didea fasciata larva?」と画像検索すると、やはり背中が凹んだそれらしき幼虫が見られます。
どうやら二宮(1959)さんはDidea fasciata の幼虫を描いたように思われます。
Didea属のヒラタアブは、灌木・高木類のアブラムシを捕食するとのことです。LachnusとかCinaraなど、オオアブラムシ類を食べてるのかも。
こんばんは。
削除いつもながら、色々と情報を頂きありがとうございます。マルヒラタアブ幼虫の形状には驚きました。色彩や質感は良く似ていますが。手書き図の件、よく気付かれたものです。いつもながら感心致しました。
Didea fasciata 幼虫もいつかは撮影したいものです。
おそまきながら、追加画像に気づきました。ありがとうございます。
返信削除後気門に3本の細いスリットがあるのはほとんどのハナアブで共通ですが、二宮(1959)のDidea ”fasciata”の図と較べると、起点の位置が違い、全形も少し異なるように見えます。
属によって、このキチン化した後気門の突出程度が違うようです。
こんばんは
削除ciniiで確認しました。ありがとうございます。この微妙な差異を判別するのは私には厳しです(^^::また 後気門にも毛があるんですね。気付きませんでした。