2014年5月1日木曜日

ヒメコバチ科 Tamarixia ?atamiensis 幼虫〜蛹〜羽化

サツマキジラミ幼虫に寄生するTamarixiaの幼虫から羽化までをインターバル撮影により観察しました。
インターバル撮影は10分、5分、3分と状況に合わせシャッターを切る設定で羽化まで約2週間、撮影しました。ページ1番下に2週間の撮影を2分弱にまとめた動画を掲載しております。

観察して気付いた事は
  1. Tamarixia幼虫の繭づくりですが口器でキジラミの体液を吸いながら尻尾の方から糸を吐いている。これは驚きました!すばらしい効率の良さです。
  2. 蛹の段階で徐々にハチの形になるのではなく、ある段階で一気に成虫のスタイルに近づく。
  3. その際(変形後)にオスの方は胎便”meconium”が出ている。メスは蛹化前にも出ている
  4. 蛹はまず頭部から黒化し、暫くして腹部→胸部へと黒くなる
  5. オスだけで確認しましたが縮んだ翅に血液を流す直前にオシッコをしていた
  6. 翅が伸びてから寄主より脱出
これまでの記事→その1 その2

 観察対象の2頭の幼虫。左手オス幼虫約0.6mm  右手メス幼虫約1mm
大きさの違いの原因は産卵時から観察していないため分かりません

体液を吸いながら尻尾を伸ばし糸をキジラミとガラスの間に正確に張って行く

今回は葉ではなくガラスとキジラミ幼虫の間に糸を張っております

そのうごきは尻尾に眼があるよう

左から右に一気に変形。丸い脂肪のようなものが盛んに動いています↓

生命の神秘ですね..

オス。風船が膨らむように翅が伸びています

留守中に脱出しておりました。成長はメスの方が早かったにもかかわらず羽化はほぼ同時でした

オス体長約1.2mm

メス体長約1.6mm
4月16日16時観察開始 4月29日12時観察終了


YouTubeはアップロードした時点で画質が劣化するのが難点です
このページは動画を多用しているためYouTube再生がスムースでない場合は→こちら

2 件のコメント:

  1. こんばんは。
    またまた新境地の開拓ですね。素晴らしい。
    私のカメラにもインターバルタイマーはついていたはずですが、こんな風に使うべきものだったんですね。
    BABAさんの創意と根気に脱帽です。

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  2. こんばんは。
    ありがとうございますm(_ _)m
    インターバル撮影での観察は2度目で前回は失敗してしまい(後日、記事にします)今回はそれを教訓に挑みましたが羽化直前、もっと小刻みに撮影すれば良かったと反省です。

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