2019年9月2日月曜日

ゴマダラチョウ卵の寄生蜂

タマゴコバチ科の1種

エノキの実を眺めていたら4個の卵。形からゴマダラチョウ(アカボシの可能性も)と思う。写真を撮ると、あらびっくり!中に赤い目の羽化間近の寄生蜂の姿あり。1個につき6頭以上いる様子。形と大きさからタマゴコバチに間違いないと思いますが、今まで遭遇したものは卵殻が褐色や黒くなり透けて中身が見えることは有りませんでした。

 7月31日
卵の直径は約1.2mm

過去撮影のもの。寄生された卵は黒くなっています。記事はこちら

むむ!よく見ると卵が1粒!!

4個の卵にそれぞれ1個ずつ卵あり。長さ約0.3mm.

 卵殻が邪魔でハッキリ見えませんが、赤い目のタマゴコバチ

 タマゴコバチ達の運命はいかに..

2次寄生蜂

まさか羽化の近い状態のタマゴコバチを餌にするとは思いませんでした。気づけばゴマダラチョウそれぞれ卵の中身は丸々と太った1頭の幼虫が鎮座していました。

 8月6日


 卵の中の赤い目は消えた


2次寄生蜂幼虫に襲われる前に脱出するかな?と思いましたが無理でした
8月6日〜8月8日

蛹化

 8月15日
白かった蛹も暗色となりました。

ナガコバチ科 Anastatus sp.♂

9月3日追記:おちゃたてむしさんよりナガコバチ科ではないかとコメントを頂き、「カメムシ卵から出てきたナガコバチ科 Anastatus sp.♂(改題)」を紹介くださいました。以前に拝見していましたが完全に抜け落ちておりました(^^;; 同じようにオスだけの羽化のようです。写真を見る限り同属のようなので同じタイトルに改変いたします。

出てきたのは4頭のヒメコバチナガコバチのオスでした。確認した時にはうち2頭はすでに亡くなっており残り2頭も間もなく後を追いかけていきました。通常、メスより少し先に羽化しメス登場と共に交尾に移るのですが今回はメスが居ない残念な結果となりました。

 8月16日
生体の深度合成のため触角がぶれています

ケブカコバチも疑いましたが「前伸腹節中央部の毛」「小盾板には2対の長い毛」が
確認できないのでヒメコバチ科としました。←ナガコバチ科でした。

太い触角

体長約1.2mm.

今回は寄生されたチョウの卵殻が透明だったことでタマゴコバチ←ナガコバチと寄生主が確認できたことは収穫でした。


2 件のコメント:

  1. こんばんは。
    素晴らしい。大発見ですね。蛹の状態のタマゴコバチを食べるとは驚きました。
    羽化したコバチですが、もしかしたらナガコバチ科♂ではないでしょうか。こちらに似ているように思います。http://mushi-akashi.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-2092.html

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    1. ありがとうございます!ナガコバチ科でしたか(^^;; おちゃたてむしさんの記事の記憶はあるものの今回、結びつきませんでした。久々に、やってしまいました(^^;; もうちょっと中脚に注視すべきでした。

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