2016年7月28日木曜日

ケシカタビロアメンボ 無翅型

いつもカメムシ目( 半翅目 )の環境に応じた多様性、バリエーションの豊かさに感心させられます。今回、登場のケシカタビロアメンボは例えるなら、一見、普通の乗用車なんだけれど実はバリバリの水上車という感じで脚の異様に長いアメンボにくらべ、いたって体のバランスはノーマルに見えます。どこに水上で活動できる秘密が? 
というわけで深度合成してみました。

追記:読者の方から「アメンボの水に浮く原理は、表面張力と足先から出る油で水をはじき浮いているようです」とコメント頂きました。ありがとうございます!

カメムシ目、今まで撮影したもの適当に拾い上げてみました

体長約1.8mm  カタビロアメンボ科 Microvelia douglasi 池の上にて

体全体に毛が生えております。その毛の先端は細い

毛の流れと密度によって水と体との間に空気の層をつくりだすのでしょう(推測)

昆虫というより哺乳類ぽい

翅はありません


水面におちたムシに突き刺す口針

腹面にも細かい毛が生えています



横に張り出した脚


上から、前、中、後脚の先端
脚の先端と何本か生えている長い毛の間に空気が入り水上に浮くのでしょう(推測)

こちらは採集しなかった有翅型
7月16日採集・撮影 押部谷


2 件のコメント:

  1. アメンボの水に浮く原理は、表面張力と足先から出る油で水をはじき浮いているようです。ですから、油が浮いた汚れた水や、洗剤等の界面活性剤を入れると浮いていられなくなります。水質の汚染には弱い虫ですね。

    返信削除
    返信
    1. こんばんは
      ありがとうございます。おおまかな原理は文章で以前、読んでおりましたが、あまり意外性のない構造でした(^^;; 脚先から出ている油に関しては人の皮脂にような感じで見た目では分からないものなんでしょうね。昔、ママレモン(洗剤)でアメンンボを溺れさせたことを思い出しました。

      削除