2018年12月31日月曜日

ムシをデザインしたのはダレで賞! 2018

今年最後の更新となります。なんとかいつもの「ムシをデザインしたのはダレで賞!」にこぎつけました。

 その1「ぬいぐるみで賞!」
モンクロシャチホコの頭部を正面から

 その2「あと2mm下で賞!」
花から飛び立つヒラタアブ。頭の1部が切れてしまった

 その3「できたてで賞!」
犬のブツを物色中のウラギンシジミ

 その3「もう少し開いて欲しいで賞!」
開く時を待つも叶わず。ヤマトシジミ

その6「おいしそうで賞!」
オオカマキリがキマダラカメムシを喰っている。見ていると美味しそうに思えて来る

その7「びっくりするで賞!」
口吻で花をつつかれ毛虫が一言

その8「わびもちで賞!」
倒木の下にあったナメクジの卵。卵でも食すと広東住血線虫症のリスクはあるのか..

その9「大掃除は必要で賞!」
結露したアルミサッシの下はコナダニで、えらいことになっていた。

その10「陽気で行きま賞!」
今年もお付き合い頂きありがとうございました!
それでは、どうぞ良いお年をお迎えください!!

ムシをデザインしたのはダレ? 10ニュース

今年は7月より1年ぶりの再開でしたが何とか休みなく今日まで続けてこられました。記事数は208本、その中から恒例のマイニュース10本を選びました。

1:ルーペで覗いて見たら

一般的に昆虫といえばトンボや蝶、カマキリにカブトムシといったところですが身近に小さいけれど、こんなに凄いムシがいるんだ!と鮮明な写真でブログを綴っておられる先駆者のお一人、おちゃたてむしさんの写真集です。1部のマニア?だけではなく広く一般の方々に認知されることは素晴らしいことだと思います。
まだの方は是非、お買い求めを(^^→Amazon

2:アカハネナガウンカ

昆虫好きなら知らない人はあまりいないんじゃないでしょうか。しかし!長年探しても全く見つける事ができませんでした。そういう運命なのか!と思うことも。タイミングの問題なのか、いつも探していたポイントであっさり見つかりました。
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3:破壊されるフィールド

イヌビワオナガコバチを撮影しようと久々に大きく立派なイヌビワの生えている公園にいくとバッサリ根元から切られていました。またオナガバチを観察できるエノキの立ち枯れ、そして最後には当ブログでも撮影地としてかなり名前の上がっている新開公園の大部分がごっそり空き地と化していました。新開公園に関しましては一部は残っておりますが数々のムシが観察できた場所なので非常に悲しくまた腹立たしく思っています。

エノキの切り株

イヌビワの切り株(モザイクは特大の犬のフン)

失われた森。これでも極1部。 背後にもおびただしい切り株の数。iPhoneにて撮影

4:ムモンオオハナノミ

トックリバチの巣から甲虫が出て来るとは全く想像できず驚きました。
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5:ニホンアカザトウムシ

もう2度と会えないと思っていたニホンアカザトウムシ。2年ぶりに再会しました。2回会うと 次も会える気がしてきます。不思議。
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6:クロコバエ科 Desmometopa sp.

前々から出会いたいと思っていたクロコバエ。ただし条件があってミツバチの死臭に集まることから、なかなか機会が得られず。逆に養蜂所の周辺を探せば見つけやすいのでしょうか。
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7:ハンミョウ接写

綺麗な写真を撮影できれば誰でも嬉しいものです。それ以外に結果はどうであれ私自身、妙なこだわりがあってハンミョウにいかに近づいて接写をするかというゲーム感覚?のようなものがあります。今年はレンズ先端から2cmほどの接写に成功しました。だからどうした?といわれれば、それまでなんですが何時逃げられるかというドキドキ感とクリアできた達成感は 、なかなか味わえません(^^
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8:ケバエ幼虫

ムシ好きでも 、ちょっと敬遠してしまうケバエ幼虫。でも接写してみると意外や意外、結構ステキなことが 分かりました。まぁ色んな教訓をこの幼虫から学べました(^^
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9:Nikon1 V3

もうすでに生産が終了したカメラ。初代V1の調子が悪くなったのでオークションにて手に入れました。今はほとんど、こればっかりです。このカメラ、初代V1にあったファインダーを省略するという退化の道をたどり、オプションであるのですが、 装着すればフラッシュが使えないというバカさ加減。小さなムシの撮影には背面の液晶では完全に役不足です。本気で良いものを作るんだ!という日本の誇れる職人気質はどこに行ってしまったのでしょうね。文句をたらたら書きましたが手軽さだけは抜群であります。ただ1インチセンサーの画質と狙ったところにリアルタイムでピントを合わせていくのが辛いところ。次のお手軽カメラを物色中であります。
赤丸の中にサツマヒメカマキリがいます。記事はこちら


10:ウラギンシジミ幼虫

成虫はよく見かけるのに幼虫は探せど探せど見つからない。そんなウラギンシジミ幼虫にようやく会えました。もちろん花火が見たいが為であります(^^
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最後に

半年ほどの撮影でしたが今年は多くの新顔に恵まれた年だったと思います。10ニュースには 直近なので入れませんでしたがダニ関連も豊作だったと思います。来年もこの調子で行けたらと思います。

こちらも新顔、ヒメツチハンミョウ。記事はこちら

2018年12月30日日曜日

冬のダニ祭り! 終了

今回、関係ないダニも入っていますが(^^;; 

冬のダニ祭り! ダニ・マニア

30回続きました冬のダニ祭りも本日で終了です。ダニ写真はまだ何千枚とあるのですが既出のものばかりで、この辺りにしておきます。最後に島野先生の「ダニ・マニア」のご紹介。

2012年に刊行されたときは気になったものの本を読むより、その時間をムシ撮影に費やしていたものですから、いつかは読もう、ということで月日が流れていきました。今回、以前撮影しましたナミハンミョウ幼虫の頭部に着くダニがヒポプスというコナダニ第2若虫という特殊形態であると島野先生より教えていただいた事がきっかけで漸く本を手にした次第であります。先生の専門はササラダニで読み進めていくうちに正にマニア的な濃厚な深淵の世界に引き込まれていきます。史上最強の毒がササラダニから発見された件は私も興奮しながら読みました。写真を撮る身としましては本の中で紹介されていますコシミノダニを死ぬまでに撮って見たいものです。
是非、一読をおすすめします!→Amazon


コナダニ第2若虫、ヒポプス。体後方に吸盤を持ち吸着

2018年12月29日土曜日

冬のダニ祭り! マンジュウダニ(Cepheidae)の1種

マンジウウダニって何だか美味しそうな名前。今回はササラダニの仲間、マンジュウダニの登場です。この種には青木先生命名のスベスベマンジュウダニという和名を持っているものもいて何だか楽しい。

昆虫の複眼とおなじく撮影で押さえておきたい胴感毛

脱皮殻の1部が残っています。12月14日の記事のダニと同種と思います

出ている脚は第2脚

腹面。脚を収めるところに蓋のようなもの

第3、4脚の爪は1本のように見えます


2018年12月28日金曜日

冬のダニ祭り!トゲダニ(Gamasida)の1種

見た目はさほど面白く無いトゲダニの1種。初見ということで登場です。

 第一脚が長い。体長約0.6mm

ウデナガダニの腕が少し短くなった感じ

先は2又に別れている。第一脚は目のないダニの目の代わり

行く先を左右に振りながらパトロール
12月3日撮影 押部谷


2018年12月27日木曜日

冬のダニ祭り! ケダニ(Prostigmata)の1種

本日は時間が無いので手抜き記事であります(^^;; ご容赦のほどを。

いつものジュズダニが歩いていたので撮影。興味は背中のゴミ

しばらくするとチロチロとハシリダニらしきものが走ってくる

体長約0.23 mm こちらの意図に反してドンピシャでピントがあった


この手のダニ、狙ってもピントが合うことなんて無いんですけどね。小さな奇跡。
12月25日撮影 押部谷

2018年12月26日水曜日

冬のダニ祭り! トゲダニ亜目(Gamasida)の1種

2年前に登場したダニ。今年に入り2度ほど石の下で遭遇しました。見た目は針山。採取して深度合成しました。体長約0.9mm.

 背面の防御は完璧に見えます

 相手に刺さる類のものでは無い気がしますが実際はどうなんでしょうね

 腹面は平らで。脚が完全に収納されています。すごい

 脚のサイズより大きい凹み。ほふく前進できたりして(^^

 数字は脚。四角は生殖口。丸は分かりにくいですが肛門。

あまり見かけません。餌は何でしょうね

12月3日撮影 押部谷

2018年12月25日火曜日

冬のダニ祭り!タテイレコダニ(Oribotritiidae)の1種【後編】

脚がすっぽりと格納される機能的で美しい透明なオレンジ色の球体ボディ。タテイレコダニに惚れてしまいました。今回は深度合成画像です。
【前編】はこちら

透き通るボディ

立体写真(交差法)

体長約1mm. 白く見える二つの楕円は卵かな?

胴感毛は透明


胴感毛の立体感は小さすぎて表現できず

なんと、下の観音開きの肛門からフンが顔を覗かせている

肛門の上部が生殖口

ちょっと遊んでみました