2012年7月28日土曜日

タマゴクロバチ Telenomus benefactor Crawford, 1911


シオヤアブの記事のコメントで、ひげぶとさんより情報を頂きシオヤアブの卵嚢を探してみることにした。
2種類それらしきものを見つけたがシオヤアブの卵嚢らしきものは2度目の観察で見失ってしまった。
もう1つの方は、人が足を踏み入れないであろう湿地に生え、運良くブログのネタになる展開となった。
大きさ的にも、この場所でよく見かけるシロフアブ、Tabanus属のものではないかと思う。

2014年9月8日追記:ひげぶとさんより種名を教えて頂きました。ありがとうございます!
詳細はコメント欄をご覧下さい。

7月29日追記:ひげぶとさんよりTelenomus promachivorusでは無いとコメントを頂きました。
ありがとうございます!動画(かなり見難いですが)追加しました。

7月15日撮影。1房、長さ1.9mmほどの卵が集っている。

翌日16日撮影。1日で色が随分変わっている。ちなみに底辺約8mm,高さ約5mm.

こちらがシオヤアブの卵嚢でしょうか。横約4mm,高さ約2mm.
次に行った時には刈り取られたか見失ってしまった。

7月27日撮影、久々に行くとハチが多く羽化し卵嚢表面に出て来ていた。

見慣れない茶色いハチは触角を互いに接触させたり

卵嚢に開いた穴や亀裂の中を覗いている

ハチが騒ぎだした場所を見ると♀の登場のようだ。黒い!

どっと♀のもとに集まる。

ん~、♀♂どっちも大変(^^;; ♂体長約1mm. ♀約1.2mm.

なかなか決着が尽きません。

楽にペアになるのもいる。運?

こちらは二匹の♂が並んで交尾器を出している。

ciniiに「ウシアブの卵・幼虫・卯寄生蜂」という興味深い論文があるが見られない。


雰囲気だけでも(^^;;
7月27日撮影 Nikon1 V1


9 件のコメント:

  1. おはようございます。
    今回もまた珍しい場面を見せていただきました。この猛暑(及び蚊の猛攻?)の中、野外でこれだけ入念な撮影をされていることに脱帽です。私はこのような卵もハチも見たことがないような気がしますが、ひげぶとさんのコメントが楽しみですね。

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    1. こんばんは。いえいえ、おちゃたてむしさんに見せて頂いた世界にくらべれば、まだまだです(^^;;

      足元はグジョグジョ、草の位置は低く四股踏みに近い格好でカメラは熱を持って来るしクラクラしました。ただ不思議と蚊が居ないので撮影には集中出来ました。おちゃたてむしさんなら分かっていただけると思いますが1mmの虫は大変です(^^;;Telenomus promachivorusかどうか楽しみです。

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  2. BABAさん、おちゃたてむしさん、こんばんは。
    この写真の種はTelenomus promachivorusではなくて、これまでそれほど多くの観察をした訳ではありませんが、初めて見るTelenomusです。
    ♂の色彩がライトで、何とも言えず美しいですね。
    ちなみにpromachivorusの♂の体色は黒ですし、このように体つきがスレンダーで、しかも顔がこれほど明るい茶色の種に関するPaperは読んだ記憶もありません。
    名城大学の山岸先生は、あらゆる方法で素材を収集されていらっしゃるので、名古屋には恐らく標本があると思います。
    もしもお手元に採集された標本があれば、名古屋に送られることをお奨めします。

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    1. こんばんは。情報ありがとうございます。Telenomus promachivorusではありませんでしたか。この日はあいにく採集道具を携帯していませんでした。残念です。海外のサイトですが「Tiny, 1mm, Wasps」と検索すると出てくるサイトの画像に同種と思われる雄の写真が出ていました。種名はありませんでしたが...。

      運良く採集出来る機会があれば送ってみようと思います。

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  4. BABAさん、こんにちは!
    いつも写真を楽しませていただいているひげぶとです。
    この写真のクロバチが同定できました!
    Telenomus benefactor Crawford, 1911で間違いないようです。
    ごく最近、昆虫写真家の新開さんが宮崎県北諸県郡三股町で採集したTabanidaeの卵塊から羽化したクロバチを送ってくださり、本種に行き着く事ができました。
    もともとスーダンから記載された種ですが、1985年(J. Fac. Agr., Kyushu Univ., 30(1), 20-21)に九大に留学していたRyuさんと平島先生が日本に分布する事を報告しています。
    本種の原記載を確認したところ、♂の形態や色彩も原記載に一致していました(Ryuさんは♀の標本しか見ていないので、♂の特徴は上記のPaperでは触れられていません)。
    ちなみに、これまでの日本からの記録は佐賀県佐賀市富士町だけでした。分布域として、三股町が追加された訳です。BABAさんが本種を発見された地名をお教え下さい。

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    1. こんにちは。とうとう、分かったんですね!凄い!!
      あれから2年。早いですね。あれ以来、探してみるのですが全く遭遇しません。場所ですが
      兵庫県姫路市白国です。そこにある増位山という山で標高230mほどの位置で見つけました。Tabanidaeはわりと普通にいるアブなのに今回のクロバチの記録が少ないのは寄生率の低さから来るのでしょうか。もう一度、遇えれば採集したいですね。

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    2. 何かの機会に、兵庫県姫路市白国も産地としてオープンにしておきますね。

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    3. よろしくお願いします(^^

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