2012年2月13日月曜日

Zatypota maculata Matsumoto & Takasuka, 2010

タラヨウの葉裏でとまっていたヒメバチ科であろうハチ。この科の連中は判別が
よく分からないので撮っても放置している事が多い。古くなる前に調べてみると
ヒメバチ科ヒラタヒメバチ亜科のマダラコブクモヒメバチに符合した。
検索すると、クモに寄生する、なかなか面白いというか恐ろしいハチでびっくり!
画像クリックでサイズ大きくなります。

2月13日追記:ezo-aphidさんよりZatypota maculata Matsumoto, 2010 ではないか?と
ご指摘頂き、調べますと、こちらの方が参照する画像も多く一致する点も多い事から
タイトルを改変しました。ありがとうございます!
画像1点追加しました。種名に & Takasuka,加えました。



私の見た個体は約7mm~10mm。大きさが個体によって随分違う印象。2月12日撮影。

クモを押さえ込んでいる所を実際見てみたいですね。

この滑稽なポーズから想像出来ない、ちょっと恐ろしい生態。2月2日撮影。

別の角度から。大きさが違いますがどちらも産卵管あり♀でしょうね。

冬季に葉裏で越冬するのはこの種だけのようです。
Zatypota maculata Matsumoto & Takasuka, 2010

クモを手玉に取るに充分にガッチリとした脚。翅から見える腹部の楕円の模様が印象的。
2月12日撮影。

頭盾は溝によって顔面と分けられている。ドクロのような面持ち。

クモの糸につかまり寄主であるニホンヒメグモをおびき寄せ産卵管にて麻酔をかけ
すでに寄生されて、いないかどうか調べ、寄生されているならば再び産卵管を使って
物理的に幼虫を取り除き、そして産卵するようです。

5 件のコメント:

  1. Zatypota maculata Matsumoto, 2010 ではないんでしょうか? ハンマーさんが、無名時代の画像をのせてます。

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    1. おはようございます!早速のコメントありがとうございます。
      マダラコブクモヒメバチは渡辺先生のサイトの限られたアングルの画像から判定しましたが、教えて頂いた種名はおちゃたてむしさんも撮られており、また大阪市立自然史博物館のサイトの写真をみるとZatypota maculata Matsumoto, 2010で間違いないように思います。

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    2. おちゃたてむしさんの2010/1/25の記事に対するコメントの種名判定までの流れを興味深く拝見しました。種名が付く前に写真をとられているハンマーさんは凄いですね。

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  2. 成虫越冬はこの種だけらしい、というのも同定の根拠になりますね。この属の日本産は3種だったのが、一挙に9新種も追加記載された論文(Zootaxa, (2522): 1-43.)は1頁しかネットで見られませんが、「日本産ヒメバチ目録」には分布と寄主が載っています。それによると、これらのクモヒメバチはクモ種の選択性が強く、maculataはニホンヒメグモだけを寄主とするようです。命名者は2人なので、Zatypota maculata Matsumoto & Takasuka, 2010と表記すべきでした。

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    1. こんばんは。
      くわしい情報有り難うございます。クモの選択性の強さの、なぜ?を考えると面白いヒメバチですね。
      これからはヒメグモの腹部も要チェックですね。

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